今回は少し長くなってしまいました。いろいろと考えさせられた11話の感想です。
非常に攻撃的な「カゲ」ですが、ついに犠牲者が出てしまいました。高松は記憶を失っている印象を受けるし、ゆりの分析によれば「NPC化」したとのこと。ただ、カゲを攻撃した際に天使と同じようなデジタル的なエフェクト(0、1)が見られる点から考えれば、カゲは天使スキルのようなプログラムによる生成物とも考えられます。そして、ゆりも同様の結論に至りますが、だとすれば「プログラムが高松の魂に干渉した」ということも意味します。はたして、プログラムは魂に干渉できるのか。それはアリなのか。
疑問は残りますが、この世界ではハーモニクスのような芸当が可能な以上、ある意味なんでもアリなんですよね。むしろ、登場した「NPC高松」が本物なのか?という疑問すらあるわけです。大山の「地面に引きずり込まれた」が少し気になります。このままでは高松がかわいそうですから、一週間くらい高松生存説を訴えてもいいかも・・・(弱気)。
NPC高松ですが、彼が本当にNPCであれば、従順に行動しても消えることはありません。つまり永遠にこの世界に留まり、授業を受け続けることになります。私も第6話の感想で、天使が消えない件を挙げて救済希望と書きました。個人的に意外だったのは、永遠に消えないことがゆりたちにとって悲劇であるという点です。言ったのは日向ですが、全員が同じ考えなのでしょう。
ゆりに言わせれば、SSSの目標は「天使を倒し、この世界を手に入れる」。前世が受け入れ難い理不尽だったから、天使や神に抗い復讐し、その後は楽しくやろうじゃないか。そういう意味と私は解釈していました。ただ、それは「永遠」は意味しないものでした。日向の言ったように、永遠が悲劇であり、消えることより不幸という位置付けであれば、ゆりたちも「いつか消える・終わるべき」ことは頭の片隅にあったと解釈できます。結局、彼らも死んだことは完全に認めていて、この世界での存在はイレギュラーなんだと暗に思っているのでしょう。第1話冒頭でSSSは「死んでたまるか戦線」だったのに、すぐに「死んだ世界戦線」に名称を戻したのもその証左かもしれません。
そしてBパートでは、SSSのメンバーにゆりは「選択」を提案します。「この世界に留まる=カゲに食われNPC化するリスクを負う」ことと「それを回避するため自主的に消える」ことの選択です。前回の感想で「選択させるべき」と書きましたが、作中でゆりが同様の考えを示しました。ゆりの発言は音無の行為を批判するものになりますね。音無の「成仏させてやろう」という思考が、作品内で否定されたのは非常に興味深いです。この点に関しては、批判の矛先が麻枝さんから音無に変わりそうです。
「選択」の件ですが、これは「難しい気がする」ということも書きました。ですが、11話では「この世界にいると非常にマズい状況」を生成することで登場人物を「選択」に追い込みました。しかしこの場合、消えることの選択は「カゲに食われるのはイヤだ、だから何か理由を探して納得するしかない」という危機回避の帰結です。非常に後ろ向きな印象を受けますし、そもそも選択になってないとも言えます。これは一種の「理不尽な状況」としてもよいでしょう。ただ、ゆりが張本人を捕まえてカゲを消すことができれば・・・。神は倒してないけど、SSSを襲う「理不尽」を打破したともいえる気がします。一人で戦いに向かったゆりは突っ走り気味ですが、最初に「神に抗う」をぶち上げた彼女らしい行動だとも思いました。
あと、前述の「選択」を提案したゆりですが、少々突き放しすぎな印象を受けました。投げたとも見えます。しかし、ゆりが本当に傍若無人だとすれば、第2話でリーダーとしての自分にダメ出しをし、自責の念にかられた描写と矛盾します。やはり前述のように「いつかは消える」となんとなく感じていて、いい機会だからその選択を皆に提示したのかもしれません。天使が神の使いではないことが判明し、SSSを率いてきたゆりの中でいろいろと変化があったのかも。
最後に天使が消えない理由について。彼女はまだ未練があるから消えないということでしたが、これはどうなんでしょうか。個人的に「従順にすること」は十分条件だと思っていたのです。つまり、未練があろうとなかろうと従順にしたら消える。「従順にするフリ」でも消える点から、そうだと思っていたのですが・・・。
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激動の11話でしたが、カゲは誰が何の目的で作ったか非常に興味がありますね。これは続きを待つほかありません。来週も楽しみです。